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2026.03.30
新潟海老ヶ瀬店
「VTD」が実現する稀有な走り
こんにちは!
新潟海老ヶ瀬店です。
今回のお題は「VTD」!
さあ、今回もアルファベット3文字です。「VTDってなに?」ですよね。
毎回毎回すみません!
しかも、サムネには見慣れないクルマが出ていますね。
実はこのクルマ 「アルシオーネSVX」といいまして
1991年から1996年にかけてスバルが販売していたクルマです。
30年以上前の車両ですね。

3300㏄の水平対向6気筒エンジンを搭載し、4WDで天候を選ばず快適な長距離走行を楽しめる、
グランドツーリングカー。当時のスバルのフラッグシップカーとして販売されていました。
この「アルシオーネSVX」で初めて採用された4WDシステムが「VTD」です。
「VTD」はVariable Torque Distribution (バリアブル・トルク・ディストリビューション)の略で、
不等&可変トルク配分を行うの電子制御4WDという意味です。
「VTD」最大の特徴は、前輪よりも後輪に、より多くのトルク(駆動力)を伝えること!
現在のスバル4WD車の多くは、前輪駆動(FF)をベースに前輪を直接駆動、後輪へは多板クラッチを油圧制御して
必要に応じた駆動力を振り分けています。配分としては、主に前輪が後輪を上回る駆動力配分となっています。
スバルではこのシステムを「ACT-4」(アクティブトルクスプリット4WD)と呼んでいます。
滑りやすい路面やぬかるみなど、あらゆる路面状況を安定して走らせたい場合に最も効果を発揮できるとして、
ストロングハイブリッド車を除くフォレスターやクロストレック、レイバック、インプレッサにも
この「ACT-4」を採用しています。
一方「VTD」は、後輪の駆動力が前輪を上回るようになっています。これはなぜでしょう?
それは、ハイパワーエンジンと組み合わせることで前後輪の負担(駆動と操舵)のバランスをとり、
「安定性」にプラスして「走りの愉しさ」を追求したスポーツ4WD車を作りたかったからです。

現在のレヴォーグのパンフレット「装備」欄をみると、「ACT-4」と「VTD」がグレードによって使い分けられているのがわかります。
現在この「VTD」は、2.4ℓターボを搭載したレヴォーグとWRX-S4に搭載されています。
2.4ℓターボの溢れるパワーで俊敏に気持ちよくコーナーを駆け抜けるために、
前45%、後55%を基準とした配分で後輪に多めに駆動力を配分し、
後輪が力強く車体を押し出し、前輪は操舵の余力を残して、ドライバーの狙い通りのラインをトレースします。
クルマがコーナーの外側に向かってふくらむ「アンダーステア」の少ない、スムーズなコーナリングを実現します。
実際、「VTD」車に乗ってみると、おしりから力強くグイグイ押される感じがあって、
とっても愉しく走れます!交差点などでも、まさに直角に曲がるようにクイッと向きを変えて、
カーブの先に向かってクルマが勝手に曲がっていくような、運転が上手くなったような感覚なのです!
この「VTD」の走り。2.4ℓターボのレヴォーグやWRX-S4で、ぜひご体感いただきたいです!
※車両はスタッフが過去に保有していたもので、回送中のため仮ナンバーです。今回快く提供いただきました。ありがとうございます。
「VTD」搭載車の元祖、アルシオーネSVXには、
それ以外にも、後々のスバル車開発に大きな影響を与える意欲的なトライが、数多く試みられました。
すでに実物はなかなか見たり乗ったりできませんが、
ぜひこの機会に興味もっていただければと思います。
「自動車資料保存委員会」編纂で
三樹書房より、開発史が出版されています。

開発史が一冊の本になるクルマって、なかなか無いですよね。
残念ながら海老ヶ瀬店では販売しておりませんが、通販などで買えるようなので、
検索してみていただければと思います。
作り手の想いや情熱にふれていただくと、クルマやブランドに対する関心や愛着が増していくのではないかと思います。
そんな、お客様に愛されるクルマ、ブランドを、スバルはこれからも目指していきたく思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
